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機動戦士ガンダムSEED PHASE-02「その名はガンダム」

脚本:両澤千晶



ナレーション「コズミックイラ70、血のバレンタインの悲劇によって、地球、プラント間の緊張は一気に本格的武力衝突へと発展した。誰もが疑わなかった数で勝る地球軍の勝利。が、当初の予測は大きく裏切られ、戦局は疲弊したまますでに11ヶ月が過ぎようとしていた」

(前回の回想)
マリュー「うあ!」
キラ「あ!」
アスラン「!」
キラ「……アスラン?」
アスラン「!……キラ!?」

(マリューの発砲でアスラン逃げる。キラをストライクに押し込むマリュー)

キラ「うわ!」
マリュー「!……シートの、後ろに!……この、機体だけでも……私にだって、動かすくらい……」

(桜の下での思い出が(以下略))

キラ(アスラン……?いや、そんな……まさか……)
キラ「?ガン…ダム?」

(爆炎の中、立ち上がるストライク)



(OP)




(ヘリオポリス内部)
アナウンス「ヘリオポリス全土に、レベル8の避難命令が発令されました。住民は速やかに最寄りの退避シェルターに避難して下さい」
市民達「キャー!うわー!!」

(煙から現れるストライクとイージス)

サイ&トール&
ミリアリア&カズイ
「あ!?」
市民「まだいたのか!?」
ミゲル「アスラン!」
アスラン「ラスティは失敗だ」
ミゲル「なに!?」
アスラン「向こうの機体には、地球軍の士官が乗っている」

キラ「あ!!サイ、トール、カズイ!」
ミゲル「ちい!(ストライクに発砲)」
キラ「うわああああ!」
ミゲル「ならあの機体俺が捕獲する。お前はそいつを持って、先に離脱しろ!」
アスラン「!……」
アスラン(キラ……いや、違う。あいつがあんなところにいるはずが……)

(切りかかってくるミゲルジン)

キラ&マリュー「!!」

(避けた反動でマリューの胸に顔をうずめるキラ)

マリュー「下がってなさい!死にたいの!?」
キラ「す、すいません!……!?うわあああ!!」
マリュー「く!」

(PS装甲発動。ミゲルジンの剣を受け止める)

キラ&アスラン「あ!?」
ミゲル「なにぃ!?」
キラ「このモビルスーツ……!?」
マリュー「あぐ……!」
ミゲル「こいつぅ!どうなってる!?こいつの装甲は!?」
アスラン「こいつらはフェイズシフトの装甲を持つんだ。展開されたら、ジンのサーベルなど通用しない」

(ミサイルや装甲車を頭部バルカンで吹っ飛ばすイージス)

ミゲル「お前も早く離脱しろ!いつまでもウロウロするな!」

(飛び去るイージス。再び襲い掛かるミゲルジンに頭部バルカンを撃つストライク)

キラ(!これってまだ……!?)
ミゲル「ふん!いくら装甲が良かろうが!」
キラ&マリュー「!?うわああ!」
ミゲル「そんな動きで!!」
キラ&マリュー「うあああ!!」

(戦闘の付近で逃げ回るサイ達)

キラ「あ!?」
ミゲル「生意気なんだよ!ナチュラルがモビルスーツなど!!」
キラ「!」
サイ達「!?」
キラ「あ!」

(キラがコックピット前面のスイッチを押し、突いてきた剣をかわす。さらに体当たりするストライク)

ミゲル「うくあああああ!?」
サイ達「!?」
キラ「……!」
マリュー「君……?」
キラ「ここにはまだ人がいるんです!こんなものに乗ってるんだったら、なんとかしてくださいよ!」
ミゲル「くうぅ……!ぐっ!」
キラ「無茶苦茶だ、こんなOSでこれだけの機体を動かそうなんて!」
マリュー「まだ…全て終わってないのよ……。仕方ないでしょ……!」
ミゲル「こんのぉぉ……!」
キラ「どいてください!」
マリュー「え?」
キラ「早く!!」
マリュー(この子……?)
キラ「!」

(バルカンを撃つストライク)

ミゲル「なにぃ!?」

(殴り飛ばされるミゲルジン)

ミゲル「うおああああ!」
サイ達「……!?」
キラ(キャリブレーション取りつつ、ゼロ・モーメント・ポイント及びCPGを再設定……、 チッ!なら疑似皮質の分子イオンポンプに制御モジュール直結!ニュートラルリンケージ・ネットワーク、再構築! メタ運動野パラメータ更新!フィードフォワード制御再起動、伝達関数!コリオリ偏差修正!運動ルーチン接続! システム、オンライン!ブートストラップ起動!)
ミゲル「なんなんだあいつ、急に動きが……」

(銃に持ち替えて発砲するミゲルジン。避けつつ空中戦に)

キラ「武器……後は、アーマーシュナイダー……これだけか!!」
ミゲル「くそぉ!チョロチョロと!」
キラ「こんなところで!やめろーーーー!!」

(ナイフでミゲルジンを貫く)

ミゲル「ハイドロ応答なし!多元浮動システム停止!ええい!」
マリュー「!まずいわ!ジンから離れて!」
キラ「ええ?」

(自爆するミゲルジン)

キラ&マリュー「うわああああああ!!」

(AA近く)
ナタル「う……!……。船、アークエンジェルは!?」

(コロニー外部)
輸送艦繰舵手「操舵不能ーーーー!!」
輸送艦艦長「ぬあああああ!!」
フラガ「ちい!この戦力差では、どうにもならんか!」

(ヴェサリウス内)
ヴェサリウス艦員「オロール機大破、緊急帰頭!消化班、Bデッキへ!」
アデス「オロールが大破だと!?こんな戦闘で!」
クルーゼ「どうやらいささかうるさい蝿が1匹、飛んでいるようだぞ」
アデス「は?」
ヴェサリウス艦員「ミゲル・アイマンよりの、レーザビーコンを受信。エマージェンシーです!」
クルーゼ「ミゲルが機体を失うほどに動いているとなれば……最後の一機、そのままにはしておけん」



(アイキャッチ)



(AAドック)
ナタル「誰か、誰かいないのか!?……はっ!…くそっ!生き残った者は!?……!」
ノイマン?「バジルール少尉!ご無事で!」

(コロニー外部)
フラガ「引き上げる!だが……まだ、なにか……これは!」
クルーゼ「私がお前を感じるように、お前も私を感じるのか。不幸な宿縁だな、ムウ・ラ・フラガ……」

(ヘリオポリス)
マリュー「うう……!」
ミリアリア「気がつきました?キラー!」
マリュー「うぐ!」
キラ「ああ、まだ動かない方がいいですよ」
マリュー「……」
キラ「すみませんでした……なんか僕、無茶苦茶やっちゃって……」
ミリアリア「お水、いります?」
マリュー「ありがとう……」
トール「すんげぇなあ、ガンダムっての」
カズイ「動く?動かないのか?」
サイ「お前ら!あんまりいじるなって!」
カズイ「なんでまた灰色になってんだ?」
トール「メインバッテリーが、切れたんだとさ」
マリュー「……その機体から離れなさい!」
トール&カズイ「(発砲され)うわ!!……!?」
キラ「なにをするんです!やめてください!彼らなんですよ、気絶してるあなたを降ろしてくれたのは!あ……(銃を向けられる)」
マリュー「助けてもらったことは感謝します。でもあれは、軍の重要機密よ。民間人が無闇に…触れていいものではないわ……」
トール「なんだよ……さっき操縦してたのは、キラじゃんか……。……!」
マリュー「みんな、こっちへ……。一人ずつ名前を」
サイ「サイ・アーガイル」
カズイ「カズイ・バスカーク…」
トール「トール・ケーニヒ…」
ミリアリア「ミリアリア・ハウ…」
マリュー「……」
キラ「キラ・ヤマト」
マリュー「私は、マリュー・ラミアス。地球連合軍の将校です。申し訳ないけど、あなた達をこのまま解散させるわけにはいかなくなりました」
キラ以外の4人「ええ!?」
マリュー「事情はどうあれ、軍の重要機密を見てしまったあなた方は、然るべきところと連絡が取れ、処置が決定するまで私と行動を共にしていただかざるを得ません」
カズイ「そんな!」
トール「冗談じゃねぇよ!なんだよそりゃ!」
マリュー「従ってもらいます」
サイ「僕たちはヘリオポリスの民間人ですよ!中立です!軍とか何とかそんなの、なんの関係もないんです!」
トール「そうだよ!大体、なんで地球軍がヘリオポリスにいるわけさ!そっからしておかしいじゃねぇかよ!」
カズイ「そうだよ!だからこんなことになったんだろ!」

(マリュー上空に2発威嚇射撃を行う)

マリュー「黙りなさい!何も知らない子どもが……!中立だと、関係ないと言ってさえいれば、今でもまだ無関係でいられる。まさか本当にそう思っているわけじゃないでしょう?ここに、地球軍の重要機密がある。あなた達はそれを見た。それが今のあなた達の現実です」
サイ「そんな乱暴な……」
マリュー「乱暴でもなんでも!戦争をしているんです!プラントと地球、コーディネーターとナチュラル!あなた方の外の世界はね……」

フラガ「……!貴様、ラウ・ル・クルーゼか!」
クルーゼ「お前はいつでも邪魔だな、ムウ・ラ・フラガ!もっとも、お前にも私がご同様かな!」
フラガ「!ヘリオポリスの中に!」

ノイマン「無事だったのは、爆発の時艦におりましたほんの数名だけです……。ほとんどが工員ですが……」
ナタル「状況は?ザフト艦はどうなってる?」
ノイマン「わかりません……私共もまだ、周辺の確認をするのが手一杯で……」
ナタル「……さすがはアークエンジェルだな。これしきのことで沈みはしないか」
ノイマン「しかし、港口側は瓦礫が密集してしまっています。完全に閉じ込められました」
ナタル「……!まだ通信妨害されている。だが……ではこちらは陽動……?ザフトの狙いはモルゲンレーテということか!」
ノイマン「!」
ナタル「くそ!あちらの状況は!?Gはどうなったのだ!?これではなにもわからん!」
キラ「こちら…05ストライク…地球軍、応答……」
ナタル&ノイマン「!」

キラ「こちらX-105ストライク!地球軍、応答願います!地球軍、応答願います!……ふぅ……」
サイ「ナンバー5のトレーラー、あれでいいんですよね」
マリュー「ええ、そう……ありがとう……」
サイ「それで?この後、僕たちはどうすればいいんです」
マリュー「ストライカーパックを……そしたら、キラ君もう一回通信をやってみて」
キラ「はい……」

(コロニー外部)
フラガ「く!こんなところで!ちぃ!」
クルーゼ「このへんで消えてくれると嬉しいんだがね、ムウ!」

(AA)
ノイマン「艦を発進させるなど、この人員では無理です!」
ナタル「そんな事を言ってる間に、やるにはどうしたらいいかを考えろ。モルゲンレーテはまだ、戦闘中かもしれんのだぞ!それをこのままここに篭って、見過ごせとでも言うのか!」
トノムラ「連れてまいりました」
ナタル「シートにつけ。コンピュータの指示通りにやればいい」
ロメル&トノムラ&
チャンドラII世
「はい!」
ノイマン「外にはまだザフト艦がいます。戦闘など、できませんよ……」
ナタル「わかっている……!艦起動と同時に、特装砲発射準備。できるな、曹長?」
ノイマン「……」
ナタル「発進シークエンス、スタート。非常事態のためプロセスC30からL21まで省略。主動力、オンライン」
トノムラ「出力上昇、異常なし。定格まで、450秒!」
ナタル「長すぎる!ヘリオポリスとのコンジットの状況」
トノムラ「あ、生きてます!」
ナタル「そこからパワーをもらえ。コンジット、オンライン!パワーをアキュムレータに接続!」
トノムラ「接続を確認、フロー正常。定格まで20秒。生命維持装置異常なし!」
ロメル「CICオンライン」
ノイマン「武器システム、オンライン。FCS、コンタクト。磁場チェンバー及びペレットイシュペンサー、アイドリング正常」
チャンドラII世「外装衝撃ダンパー、最大出力でホールド!」
ノイマン「主動力、コンタクト」
トノムラ「エンジン、異常なし。アークエンジェル全システム、オンライン。発進準備完了!」
ナタル「気密隔壁閉鎖。総員、衝撃及び突発的な艦体の破壊に備えよ。全進微速、アークエンジェル発進」

(戦っているシグーとメビウスゼロ)

(ヘリオポリス)
キラ「どれですか?パワーパックって?」
マリュー「武器とパワーパックは一体になってるのー!そのまま、装備してー」

(まだ戦ってるシグーとメビウスゼロ)

ミリアリア「まだ解除にならないのね、避難命令……」
サイ「親父やお袋たちも避難してんのかな」
カズイ「あーあ、早くうち帰りてー」

(シャフトを破壊してシグーとメビウスゼロが現れる)

クルーゼ「ん?ほう…あれか」
フラガ「最後の一機か!」
サイ&カズイ&ミリアリア「え?うわあ!」
マリュー「装備をつけて、早く!!」
フラガ「!?」

(シグーの剣がゼロのレールガン砲身を斬り飛ばす)

フラガ「なに!?」
クルーゼ「ふん…。今のうちに沈んでもらう!」
キラ「うあああああああ!!(ランチャーパック装備、PS装甲展開)」

ナタル「特装砲発射と同時に、最大戦速」

クルーゼ「なに?」

(爆炎と共にアークエンジェルがその姿を現す)

キラ「……!?」



(ED)




予告「友を守りたい、ただその想いから力を尽くして、目の前の敵に立ち向かったキラ。が、放たれた砲火は、そんな想いを届けはしない。向けられた銃と銃との間にあるものは、ただ、生と死と、憎しみと。そのトリガーを引く訳を、今、改めて少年達は知る。次回、機動戦士ガンダムSEED『崩壊の大地』。迫り来る脅威を、撃て、ガンダム!」