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今夜の番組チェック

機動戦士ガンダムSEED PHASE-01「偽りの平和」

脚本:両澤千晶



(降下前のジン)
ナビゲーション「第一外装剥離、減速4マッハ、角度良好、強制冷却停止まで28秒。空力制御開始」
ザフト兵A「アルファワンより各機、薬室の装填を確認」
ザフト兵B「ブラボーツー」
ザフト兵C「チャーリースリー」
ザフト兵D「デルタフォー」
ザフト兵A「第二外装剥離。地べたにへばりついてるやつらに、思いっきりきついのかましてやれ。暖流層突破、減速0.9マッハ、冷却停止、姿勢良好。我らに天の加護を。降下点、座標追尾固定。さあ…行くぞ!」
ザフト兵B「ザフトのために」
ザフト兵C「ザフトのために」
ザフト兵D「ザフトのために」

ナレーション「コズミックイラ70、血のバレンタインの悲劇によって、地球、プラント間の緊張は一気に、本格的武力衝突へと発展した。誰もが疑わなかった数で勝る地球軍の勝利。が、当初の予測は大きく裏切られ、戦局は疲弊したまま既に11ヶ月が過ぎようとしていた」



(OP)




(街頭)
男ニュースキャスター「南アフリカの難民キャンプでは、慢性的に食料・支援物資が不足しており、120万の人々が生命の危機に直面しています」
女ニュースキャスター「では次に、激戦の伝えられますカオシュン戦線のその後の模様です。新たに届きました情報により、ザフト軍は先週、カオシュンの手前6キロ地点……」
トール「キラー。こんなとこにいたのかよ。カトー教授が、お前のこと探してたぜ」
キラ「またぁ?」
ミリアリア「見かけたら、すぐ引っぱって来いって。なーに?またなにか手伝わされてるの?」
キラ「ったく、昨日渡されたのだって、まだ終わってないのに」
リポーター「早く早く、早く逃げて!」
トール「お、なんか新しいニュースか?」
キラ「ああ、カオシュンだって」
リポーター「こちらカオシュンから7キロの地点では、以前激しい戦闘の音が続いています」
トール「うえー、先週でこれじゃあ、今頃もう落ちちゃってんじゃねぇの、カオシュン」
キラ「うん……」
ミリアリア「カオシュンなんて、結構近いじゃない。だいじょぶかな、本土……」
トール「まあ、そりゃ心配ないでしょう。近いったってうちは中立だぜ。オーブが戦場になるなんてことは、まずないって」
ミリアリア「そう?ならいいけど……」

アスラン(回想)「本当に戦争になるなんてことはないよ、プラントと地球で。避難なんて意味ないと思うけど、キラもそのうちプラントに来るんだろ?」

トール「キラ?」
キラ「うわぁ!?」
トール「なにやってんだ、おまえ。ほら、行くぞ」
キラ「ああ、うん」

(連合軍輸送艦艦橋にて)
連合兵士1「軸線修正、右6コンマ51ポイント、進入ベクトル良好。」
連合兵士2「制動噴射、停止。電磁パケットに制御を移管する。」
連合兵士3「減速率、2.56。停船する、待機せよ」
輸送艦艦長「これでこの船の最後の任務も無事終了だ。貴様も護衛の任、ごくろうだったな、フラガ大尉」
フラガ「いえ、航路なにもなく、幸いでありました。周辺にザフト艦の動きは?」
輸送艦艦長「2隻トレースしておるが、なぁに、港に入ってしまえばザフトも手は出せんよ」
フラガ「…ふっ。中立国、でありますか。聞いてあきれますな」
輸送艦艦長「はははは、だがそのおかげで計画もそこまで来れたのだ。オーブとて地球の一国と言うことさ」
パイロット「では、艦長」
輸送艦艦長「うむ」
フラガ「上陸は本当に、彼らだけでよろしいので?」
輸送艦艦長「ひよっこでもGのパイロットに選ばれたトップガン達だ。問題ない。貴様などがちょろちょろしてるほうがかえって目立つぞ」
フラガ「……(苦笑)」

(ヴェサリウス内)
クルーゼ「そう難しい顔をするな、アデス」
アデス「はぁ…いやしかし、評議会からの返答を待ってからでも遅くはないので――」
クルーゼ「遅いな。私の勘がそう告げている。ここで見過ごさばその代価、いずれ我らの命で支払わねればならなくなるぞ。地球軍の新型機動兵器、あそこから運び出される前に奪取する」

(タクシー乗り場にて)
フレイ「だからー、そういうんじゃないんだってばー」
友人1「うっそー」
友人2「もう、白状しちゃいなさいよー」
フレイ「だからー…」
キラ「…あっ」
フレイ「うふふっ。あれ?ミリアリア」
ミリアリア「はぁい」
友人1「あ、ねぇ〜ミリアリアなら知ってるんじゃなーい?」
ミリアリア「なぁに?」
フレイ「やめてよってば、もう!」
友人2「この娘ったら、サイ・アーガイルに手紙貰ったの」
キラ「え?」
友人2「なのになんでもないって話してくれないのよ」
友人1「ねー?」
友人2「ねー?」
ミリアリア「えー!?」
フレイ「あんたたち、もういい加減に!」
ナタル「ゴホン」
キラ&トール「あっ」
ナタル「乗らないのなら、先によろしい?」
トール「ああ…すいません。どうぞ」
フレイ「……。もう、知らないから!行くわよ!」
友人2「あ、待ってよー」
友人1「待ってよー」
フレイ&友人1&2「(なんか色々喋って車で退場)」
トール「手紙だって、サイが」
キラ「え?」
トール「意外だなぁ、フレイ・アルスターとは。けど、強敵だよ、これは、キラ・ヤマト君」
ミリアリア「うふふっ」
キラ「僕は別に…!」

(立ち去るタクシー)
ナタル「なんとも平和なことだ、全く……」
ノイマン「は?」
ナタル「あのぐらいの歳で、もう前線に出る者もいるというのに」

(ヘリオポリスに侵入するクルーゼ隊)

(ゲート入り口)
トール「いいじゃんか、別にー。おまえは聞けないってんなら、俺が聞いてやるよ」
キラ「しつこいぞ、トール」

(ゲート監視ルーム)
所員1「カトーゼミの学生三名確認」
所員2「追尾に切り替え」

(カトーゼミ)
トール「うーっす」
サイ「あ、キラやっと来たか」
キラ「!……?(カガリに気がつく)」
トール「誰?」
カズイ「ああ、教授のお客さん。ここで待ってろって言われたんだと」
トール「ふーん」
キラ「で、教授は?」

(AA格納庫に潜入するクルーゼ隊)

(カトーゼミ)
サイ「これ預かってる。追加とかって」
キラ「うぇー」
サイ「なんなんだ?どうせモルゲンレーテの仕事の方なんだろうけど」
キラ「興味ないよ。フレーム設置モジュールの改良。とにかくプログラム解析さ」

(格納庫に爆弾を仕掛けるクルーゼ隊)

(カトーゼミ)
キラ「うわ!(後ろから捕まえられた)」
トール「そんなことより、手紙のこと聞け!」
サイ「手紙?」
キラ「なっ、なんでもないって!」
トール「なんでもねぇわけねぇだろうがぁ」
サイ「なんだよー」
トール「いや、だからー」
キラ「なんでもないったらなんでもない!」
カズイ「なに、トール俺にだけ俺にだけ」
ミリアリア「やめなさいってばー」
キラ「離せ!苦しいって!」
トール「そうはいくか!お前がしゃべるまでこうしてやる!」

(ヴェサリウス内)
クルーゼ「時間だな」
アデス「抜錨!ヴェサリウス、発進する!!」



(アイキャッチ)



(宇宙港管制室)
連合軍兵士A「こちら、ヘリオポリス。接近中のザフト艦、応答願います。ザフト艦、応答願います」
連合軍兵士B「管制長!」
管制長「落ち着け!ええい、アラートを止めんか!……接近中のザフト艦に通告する。貴艦の行動は、我が国の……大きく違反するものである。た…ちに停船されたし。ザフト艦!た…ちに停船されたし!」
連合軍兵士A「強力な電波干渉、ザフト艦より発信されています!これは、明らかに戦闘行為です!!」

(クルーゼの合図と共にジンが三機出撃)

(輸送艦艦橋)
フラガ「敵は!?」
輸送艦艦長「2隻だ。ナスカ及びローラシア級。電波妨害直前にモビルスーツ出撃を確認した」
フラガ「ちぃ、ルークとゲイルはメビウスにて待機!まだ出すなよ!」

(AAドック・中央制御室)
連合軍兵士「艦長……!」
AA艦長「慌てるな。迂闊に騒げば向こうの思う壺だ。対応はヘリオポリスに任せるんだ!」
工員「推進剤注入、80%完了」
工員「第16作業班、物資搬入を開始」
AA艦長「わかっている、いざとなれば艦は発進させる!…ラミアス大尉を呼び出せ!Gの搬送を開始させい!」
ナタル「は!」

(ヴェサリウス)
クルーゼ「鉱山部を叩いたら一気に抑えるぞ」
アデス「は!」

(ヘリオポリス内部の生活と、仕掛けられた爆弾が写される)

(モルゲンレーテ)
マリュー「アークエンジェルへ!急いで!」

(AA近辺の時限爆弾が爆発する)

(AAドック・中央制御室)
AA艦長「うおああああ!!(艦長、閃光に散る)」

ナタル「!」
その辺の人たち「うわああ!!」

(モルゲンレーテ)
マリュー「!」

(ゼミ近く?)
ミリアリア「きゃあ!」
キラ「…!」
サイ「隕石か!?」
カガリ「!?」


(輸送艦艦橋)
輸送艦艦長「フラガ大尉」
フラガ「船を出してください!港を制圧されます。こちらも出る!」

(コロニー内部に入るジン)

オペレータ「ザフト軍モビルスーツ2機、第7エリアに侵入!」

(市内を飛ぶジン3機)

(ヘリオポリス内)
市民「モビルスーツ!?うわぁ!」


(工場区外部)
イザーク「あれだ。クルーゼ隊長の言ったとおりだな」
ディアッカ「突付けば慌てて巣穴から出てくるって?やっぱり間抜けなもんだ、ナチュラルなんて」

ザフト軍兵士「お宝を見つけたようだぜ。セクターS、第37工場区!」
ミゲル「了解。さすがイザークだな。早かったじゃないか」

(ジンとメビウスが戦闘)

(ヘリオポリス外部)
フラガ「ゲイル!」
ゲイル「うおああああああ!!!」

(ヘリオポリス内)
技術士官「ラミアス大尉、艦との通信途絶。状況不明」
マリュー「!あ!」

(ジンが2機攻めてくる)

マリュー「ザフトの!!X-105と303を起動させて!とにかく工区から出すわ!」
技術士官「わかりました!」

(ゼミ近く)
ミリアリア「なんなの!?」
サイ「どうしたんです?」

(歩いて避難しているヘリオポリス住民)

市民1「知らんよ」
市民2「ザフトに攻撃されている!コロニーにモビルスーツが入ってきてるんだよ!」
カガリ「!」
市民2「君達も早く!」
サイ「行こう」
キラ「あ、君!(カガリを追う)」
カガリ「う!」
トール「キラぁ!」
キラ「すぐに戻る!」

(ジン、連合軍を攻撃)

(工場区外部)
イザーク「運べない部品と、工業施設は全て破壊だ。報告では5機あるはずだが、後の2機はまだ中か?」
アスラン「俺とラスティの班で行く。イザークたちはそっちの3機を」
イザーク「OK、任せよう。各自搭乗したら、すぐに自爆装置を解除」

(イザークたち、連合軍を色々攻撃)

(ゼミ内)
キラ「なにしてるんだよ!そっち行ったって!」
カガリ「なんで付いてくる!そっちこそ早く逃げろ!」

(爆風でカガリの帽子が吹っ飛ぶ)

キラ「女……の子……?」
カガリ「なんだと思ってたんだ、今まで!」
キラ「いや、だって――」
カガリ「いいから行け!私には確かめねばならぬことがある!」
キラ「行けったってどこへ!もう戻れないよ!」
カガリ「……」
キラ「ええと、ほら、こっち!」
カガリ「離せこの馬鹿!」
キラ「ば……!」
カガリ「こんなことになってはと……私は……!」
キラ「だ、だいじょぶだって!助かるから!工場区へ行けば、まだ避難シェルターが!」

(工場区)
(横たわるストライクとイージス)

キラ「これって……」
カガリ「ああ……やっぱり……地球軍の新型機動兵器……!お父様の裏切り者ーー!!」
マリュー「!(銃を撃ってくる)」
キラ「!冗談じゃない!」
マリュー「子ども……!?」
キラ「泣いてちゃ駄目だよ!ほら走って!」

(工場区外部)
イザーク「ほお、凄いもんじゃないか。どうだ、ディアッカ」
ディアッカ「OK、アップデータ起動、ナーブリンク再構築、キャリブレート完了、動ける!」
イザーク「ニコル」
ニコル「待ってください、もう少し!」
ディアッカ「アスランとラスティは?遅いな」
イザーク「ふん、やつなら大丈夫さ。ともかくこの3機、先に持ち帰る。クルーゼ隊長にお渡しするまで、壊すなよ」

(離脱する3機)

(工場区シェルター)
キラ「ほら、ここに避難してる人たちがいる」
市民「まだ誰かいるのか?」
キラ「はい、僕と友達もお願いします!開けてください!」
市民「二人?」
キラ「はい」
市民「もうここは一杯なんだ。左ブロックに37シェルターがあるが、そこまでは行けるか?」
キラ「なら一人だけでも。お願いします、女の子なんです!」
市民「……わかった、すまん!」
キラ「……入って」
カガリ「え?……なにを!私は!」
キラ「いいから入れ!僕は向こうへ行く!大丈夫だから、早く!」
カガリ「!待って、おまえ――!」

(カガリを押し込めて走るキラ)

(工場区)
技術士官「ラミアス大尉…」
マリュー「ハマダ、ブライアン!早く起動させるんだ!」
キラ「危ない後ろ!」
マリュー「さっきの子、なんで!?……来い!」
キラ「左ブロックのシェルターに行きます!お構いなく!」
マリュー「あそこはもう、ドアしかない!」
キラ「!?」
マリュー「こっちへ!」

(銃撃戦でザフト兵のヘルメットが割れる)

ラスティ「!」
アスラン「ラスティ!!うおおおおおおおおお!!!」
ハマダ「ぐお!」
マリュー「ハマダ!!(アスランに撃たれる)うあ!!」
キラ「あ!」
アスラン「!……!(ジャムったマシンガンを捨ててナイフで切りかかってくる)」
マリュー「う、うう……!」
キラ「!!」

(キラの脳裏に桜の下での別れが蘇る)

キラ「……アスラン?」
アスラン「!……キラ!?」

(マリューの発砲でアスラン逃げる。キラをストライクに押し込むマリュー)

キラ「うわ!」
マリュー「!」

(爆炎の中、立ち上がるストライク)



(ED)




予告「なんの疑いもなく信じていた日常は、一瞬のうちに崩れ去った。炎に包まれる、見慣れた大地。立ち上がる白い巨体。銃火に再開した、キラとアスランはなにを思うのか。次回機動戦士ガンダムSEED『その名はガンダム』。戦火の大地に蘇れ、ガンダム!」